小沢革命~その1~

投稿者 まーじなる | ラベル: | Posted On 水曜日, 11月 04, 2009 at 23:48

小沢革命が粛々と進行している。

現在の日本の政権は、民主党にある。
政権とはまさしく、政(まつりごと)を主導する権利を有すると言う事である。

その権利を有するのが、昨夏政権交代を成しえた「民主党」である。
この政権交代で起こった、戦後60年以上にもわたる、自民党政権での膿み、悪しき連鎖を、
断ち切って、新たに日本の現在、未来の行方を左右する抜本的な改革を今、
民主党は小沢一郎を元に進め始めているのが現状といった所だろう。

小沢、そしてその右腕、鳩山は、党の仕事である「政務」と「党務」を切り分けた。
これが意味するところは何か?

党というのは、軍団である。
政権という「天下」を握るための勢力だ。
その軍団を“一つ”にまとめ上げ、あらゆる政策を執行するための支持母体となるのが、
党、そしてそのための仕事をするのが「党務」である。

政務とは、民主党という軍団の政策を執行していく役をするのが「政務」である。

民主党という軍団にあって、政務とはその一部分でしかない。
それ以外はすべて党務なのだ。

私が、言いたいことは、
この改革によって、民主党は「幹事長」にその権力を集中させたということである。
2重権力などではない。
いわゆる「民主党幹事長」というのが、時の「征夷大将軍」と同じという事。
ここに尽きる。

それがいいのか悪いのか、良し悪しは別として、
これによって、庶民は権力がどこにあるのかはっきりと分かるようになる。

今までの自民党政権で、果たして最高権力を持つものが、自民党総裁だったであろうか?
または、内閣総理大臣だったであろうか?
否である。

その所在は、カーテンで遮られ、自民党にあるのか?または?日本にあるのか?それとも?
ベールに包まれたままであった。

それを証明するのが、評判が悪ければ頭を次々と変えるだけ変えて、
やることは何も変わらず、国民の政治への信頼を徹底的に貶めた「自民党政権」である。

政策が悪ければ、総理大臣を変えればいい、
しかしその任命過程、任命責任をうやもやにして、本来は政権などとっくに失っていたはずの政党を、自堕落にその命を延命させてきたのが、自民党だ。

そしてその陰であらゆる悪事を働いてきたのが、官僚である。

この日本特有の、「臭いものにはふたをしろ」的な、システムを
臭いものごと取り払う改革を民主党には期待したい。

小沢一郎は、
政務以外の仕事、権力をことごとく「民主党幹事長」に集中させようとしている。

これは正しいと私は思う。

政策の実行が悪ければ、総理を変えればいい。
総理任命権は、一般庶民にはないのだ。
国会にある。即ち、「党」だ。

「党」というのは、有権者が選んだ兵隊が徒党を組む「軍団」。
政権運営が悪ければ、批判はたちどころに「民主党幹事長」=「民主党」に矛先は向く。
ここが分かりやすくなれば、庶民には政局が分かりやすくなる。
つまるところ、国民が「幹事長」を変えればいい。政権交代を起こせばいいということになる。

今までの政治は「どうせ変わらない。」という空虚感を国民に覚えさせ、
それで自民党を延命させてしまった。
今度は、その責任の所在がどこにあるのか、はっきりと分かりやすくなった。


「小沢の独裁だ!」とやたら叫ぶ人たちがいるが、それは間違いだ。

副島隆彦氏が自身のHPで語ったとおり、

~~~~~~~~~引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

それもこれも、今の急激な日本国民の 「自民党自滅、官僚徹底たたきのめし、
メディアへの強い不信感」の状況は、すべて、小沢一郎が作ってきたものだ。
強いて言えば、小沢一郎が、たったひとりで、この15年間の苦闘の中で作りあげてきたものだ。すべての栄誉は、小沢一郎にある。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

なのだと思う。
「健全な2大政党制」を掲げ、自民党に最初に反旗を翻したのが小沢だ。
「政権交代」を最初に声高に叫んだのは、小沢だ。

昨年の参議院選挙に勝利し、この度の衆議院での選挙でも勝利が出来たのは、
小沢の実力である。

そのほとんどの息吹が小沢から発せられたのであって、
その流れは、当然小沢の下にあっていい。
その所在を「民主党幹事長」に集中させてもなんら問題はない。
至極当然のような感さえ持つ。

それを「独裁」と呼ぶには、あまりにも早計で、子供じみたひねくれとしか言いようがない。

ほんとに「独裁」にしたくなければ、ほかの野党の議員たちがどれだけ泥にまみれ、
目の前の誘惑に振り回されることなく、自らの政治理念を押し通すことが出来るか。

言い換えれば、どれだけの若手議員が小沢一郎が潜り抜けてきた修羅場を乗り越えられるのか?
ここに尽きる。

独裁になるのか、ならないのかの批判の矛先は野党に向くべきである。
それでこそ、野党は活性化する。
それをやらないで、ピーチクパーチク目先のことだけに叫んでいるだけでは、どうにもならない。

本当に小沢がいやなら、
「小沢独裁反対党」とか「小沢憎し党」でも作ってまとまってみればいい。

私は、この雑多な政治思想でごった返す、現在の政局のなかで、
現時点でそれが一番の対立野党の「対立軸」になると思う。
その方が変な「政治理念」を掲げるよりもよっぽど庶民に分かりやすい。

政治とは今も昔も変わりなく、
「権力闘争」である。
きれいごとじゃなく、泥にまみれてでも権力を掌握できる強い者に、
一般庶民は従うべき事を本能的に知っている。


私はまだ当分のあいだ、
この民主党の改革が本気なのか、国民のためなのか注視し、その上でその他野党には叱咤激励していきたい。







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